表現の自由実現へ真の男女平等を 2017/5

昨日、移動中の飛行機内で「Hidden Figures(ヒドゥン・フィギュアズ)」という映画を見ました。

   1960年代、米航空宇宙局(NASA)で差別や偏見と闘いながら、重要な任務をこなした黒人女性3人の苦労を描いた伝記映画です。当時の過酷な差別問題が主要なテーマでしたが、女性としての生き方や仕事でキャリアを重ねることについて共感できることがたくさんありました。

   特に先進国では、女性が社会に出て働くことはいまや当たり前になっています。しかし、実は少し前までは、女性がまともな教育を受けることは簡単なことではありませんでした。今でも女性が外に出て働くことが許されない国もあります。

   女性が働いたり、知識を身につけたりすることに何の問題があるのでしょうか。もちろん出産や子育てに尽力することは女性の素晴らしい生き方です。しかし、女性がそれぞれの才能を生かした仕事をすることや、情熱を傾けられる分野で勝負したいと願うとき、男性と同じチャンスを手にする権利があると思うのです。

   音楽界でも女性と男性の見られ方は平等とは言えないと思います。女性音楽家の衣装に異常と思えるほど肌の露出を期待されたり、そのためにそれを売りにする音楽家が増えたり、音楽とは関係ない評価を避けられないのが今の音楽業界です。

外見や表面にとらわれる世の中の風潮が、純粋な音楽をどんどんかき消してしまう現状を見ると悲しくてたまらなくなることがあります。一人一人の人間が自由に表現できる音楽とは、性別を問わず、人の内面にある個性を出せるものであるはずです。

   人それぞれのアイデンティティーやキャリアの選択は、自由であってほしいと切に願います。私たち音楽家も音楽の力を借り、より良い平等な世界を築き上げられるように訴えていかなければならないと思っています。