音楽って常に生活にある 頭の中には常にメロディーが流れている 2016/7

音楽仲間と集まることは、私の音楽家としての日常のとても楽しい時間です。一人一人の個性は非常に異なり、こだわりの強い人たちの集まりですから、話し出すと夜が明けることもしばしば。

   私たちの興味はそれぞれ違います。例えば、食にこだわる、あるバイオリニストは音楽家として旅が多いので、行く先々のとびきりおいしい店を知り尽くし、それ用の名刺入れに100枚以上のレストランの名刺を持って歩いているようです。

   過去の名演奏が大好きなあるピアニストは、◯◯指揮の何月何日のライブ録音というところまで全部覚えていて、戸棚からCDを引き出すと、既に音が聞こえてくるといいます。

   ところで、私たち音楽家は飲み会で音楽とは関係ない話もよくします。いろんな会がありますが、ドラゴンクエストの話で相当盛り上がったことがあります。

   私は大人になってから始めた“遅咲きゲーマー”なのですが、一度夢中になると止まらない性格なので、「9」までは全部制覇。どのストーリーが良かったとか、メタル狩りで経験値を稼いだ話で騒いだ後、テーマ曲とか、戦闘音楽とか、ラスボスのゾーマの音楽が最高!など、話が膨らみます。ふと気づくと、やはり音楽の話になっています。

そして、また違う会では映画の話に。最近見た映画の感想などを話し合った後に、アルフレド・ヒチコック監督がもともと音楽なしにしたかった「サイコ」のシャワーシーンに作曲家、バーナード・ハーマンは音楽を付けてくれて良かったとか、スタンリー・キューブリック監督の「博士の異常な愛情」のあのルンルンな音楽はかなり皮肉だとか、結局、また音楽の話になっています。

   そう考えると、音楽って常に生活にあるんですね。というか、やはり私たち音楽家は音楽への情熱を抹消できないのかもしれません。確かに、音楽なしの生活なんて想像できません。何も聞いていなくても、頭の中では常にBGMが流れています。