ドイツの元日 男装の麗人に大興奮 2016/1

私が暮らしているドイツでは、大みそかから新年にかけてたくさんの花火が上がります。家庭でもロケット花火などを飛ばすのですが、午前0時になった途端、近所でもすごいことになって、庭に出ると、まるで花火大会の目の前にいるような騒ぎです。窓を閉めていれば「わあ、きれい」と思えるのですが、実は私は小さい頃から「ひゅーっ! バン!」という音が嫌いで、ちょっと外に出てもすぐ帰ってきてしまいました。

   元日はヨハン・シュトラウスのとても楽しいオペレッタ「こうもり」に行こうと思い、チケットを買っていました。その日の朝、フェイスブックを見たら、何と、以前に共演した友人のメゾソプラノ、ミヒャエラ・ゼリンガーのページに、オルロフスキー公爵の役で「バイエルン歌劇場デビュー」と書いてあり、大興奮。

この甘やかされている18歳の貴族役を演じた彼女は、メークによって普段とはすっかり別人になり、話す声までも変えていて、びっくり。彼女の素晴らしい演技と歌唱と、地元のオーケストラのいつもながらの圧巻の演奏も聴くことができ、幸せでした。終わってからバックステージに行くと、ソリストの部屋までが迷路のようで、方向音痴の私は建物を上から下までさまようことに。

   偶然、2階のドアの所で、すっかりメークも落として女性に戻っていた彼女にばったり会い、2人で声を上げました。そして、久しぶりに夕食を共にしながらいろいろ語ることもでき、充実した新年の1日目を過ごすことができました。

   ドイツではお正月のような習慣はないので、2日から日常が戻ってきます。新しいプロジェクトの準備や次の公演の練習で、あっという間に過ぎる毎日です。

   今年はどんな冒険が待っているのか。夢に向かって、次の一歩を踏みたいと思います。